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第五回 生姜(ショウガ)Ⅱ

引き続き生姜のお話です。今回は、冷え性に良く効く「ウルトラ蒸し生姜」の作り方、使い方、注意事項等(一度作っておけば毎日の生活の中で簡単に冷え予防ができます)、また一般に知られている生姜の効能についてお知らせしたいと思います。

作り方
1)皮をむかずに、繊維ラインに平行にスライス(厚さは1~2ミリ程度)
  ・ラインに垂直に切ると繊維が毛羽だち、食感も見ためも悪くなってしまう
  ・Bio生姜がお勧め(ビオショップ、または大きいミグロにある)
2)重ならないように並べてスチーマーや昔ながらの蒸篭(セイロ)で、またはオーブンに
  お湯の入ったプレートをいれて蒸す
  ・80℃、80%の湿度で加熱するのが、ショウガオールが一番増え易く風味も良い
  ・自動的に湿度調整のできない器具は、卵料理感覚で100℃以上にならないよう調節す
   る(オーブンなら下火だけでプレートの湯気を立たせ、生姜を入れてから上下80℃
   ~100℃に保つ。セイロは湯気が立ったら弱火にし、蓋に箸ばさみをする)
  ・ニオイで蒸し上がりを判断
   ①初めはレモンのような柑橘系の香りがする
   ②30分経過→芋っぽい甘い香り
   ③黒味を帯びたらOK
  ・電子レンジや圧力鍋利用では温度が高くなりすぎるので効果が期待できない
3)乾燥
  ・天日(ビタミンDも取れてお奨め)なら1日、室内なら1週間干したら出来上がり
  ・野菜果物乾燥器(Dörrapparat)やオーブン(80℃位)で、パリパリになるまで乾燥
   させることも可
  ・密閉容器やクッキー用のセロファンの袋等に入れると3ヶ月くらい持つ
  ・乾燥生姜をミキサーで粉末状にすることも一案。手軽にスープに、おかずに、
   スムージーに、ココアに、昆布茶に、何にでも振ったり入れたりできるので、
   『お手軽冷え取り』ができる

簡単でおいしく飲める「ウルトラ蒸し生姜紅茶」
 紅茶に1~2切れ入れるだけ。常飲すると、身体を温め万病の予防・改善になります。
ただし…
・一日5~6杯くらいまでに抑えましょう。ジンゲロールの辛味は刺激が強いので、胃腸の弱い人はも ちろん、健康な人も、むやみに取りすぎないことです。
・ウルトラ蒸し生姜紅茶は冷蔵保存をしてはいけません。体を温めるショウガオールは冷えると水の成分と結びついて、元のジンゲロールに戻ってしまうのです。つまり、加熱生姜を既に入れてしまった紅茶を冷保存すると、それを短時間温め直しても体を冷やすことになります。これは、最近の研究で明らかになりました。
・ジンゲロールに戻るには水が必要なので、乾燥したショウガだけなら冷やしても大丈夫です。しっかり水気を飛ばして、パリパリ折れる位乾燥したものなら冷凍保存することもできます。これはカビる心配がないので便利です。

 これらは特に冷え性改善や冷え防止対策ですが、この他にもウルトラ蒸し生姜には次の効果があります。(乾燥のみの生姜=ウルトラ生姜も、ウルトラ蒸し生姜より効果は低いが利き目はある。日光乾燥、特に夏の陽射しなら最適で、蒸すのが面倒な場合は、これだけでもかなりの効果が期待できる。当会々員経験済み)

  抗酸化作用、疾病予防効果
・脳内の慢性炎症を抑えたり神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを良い状態
 に保って、認知機能の低下を防ぐ
・アンチエイジング、美容効果
・ストレス緩和、筋肉痛緩和、動脈硬化予防、悪性腫瘍予防、消炎・鎮痛効果、
・花粉症(アレルギー)対策

  ダイエット効果、メタボ予防
ショウガオールを摂ってから有酸素運動(ウォーキングやアエロビック等)をすると体脂肪が分解され筋肉で消費されやすい形になるので、体脂肪を効果的に減らすことができる(ただし、いくら生姜をとっても、運動しないと脂肪はあまり減らない。ウォーキングのような軽い運動で充分なので、定期的に!)
『1回1gを限度』に1日数回が目安。健康な人には、2~3グラム、10片位。

 ここで最後に、生姜の効能を簡単にまとめてみました。特にこれからの季節に役立てられたらと思います。

1.解熱、解毒、発汗作用、咳止め、吐き気止め、健胃腸効果
〔風邪、下痢、便秘・主にジンゲロール(生の生姜に多い)の働き〕
2.殺菌作用、消臭作用 
〔生の食品等・主にジンゲロールの働き〕
3.血流改善、抗酸化作用、体脂肪分解
〔冷え性改善、疾病予防効果・主にショウガオール(100℃以下の加熱・乾燥生姜に多い)の働き〕

次回は、香辛料の枠を広げて和食独特の薬味について見ていきたいと思います。
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