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新刊「新・わかるスイスの年金制度」   
ー是非手元におきたいハンドブック(2011年 日本語解説版)
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ライフスタイル研究会では今夏『新・わかるスイスの年金制度』を出版しました。本文からの抜粋要約を数度にわたってグリエッツィ紙面上で紹介させていただいております。今回はすでにご購入してくださった方々のために、ページ数を記入しました。

第3回

1.障害基礎保険と障害基礎年金(IV/AI)

身体的、精神的な障害が原因で、これまで通りの仕事ができなくなった人、あるいはこれまで通りに活動ができなくなった人(家庭の主婦が家事をできなくなった時など)が、この保険の対象となります。障害状態になった原因は(生れつきでも事故や病気でも)問題にされませんが、仕事ができない状態が長く続いていること、20才以下の人は障害が将来の就業に影響をもたらすと判定されること、が条件となります。

障害基礎保険は、上記の条件に当てはまる人が、再び以前の就業能力を取り戻せるように、あるいはできるだけ就業可能な状態に戻り自立できるように支援していくことを第一目的としています。この目的を達するために障害保険はいろいろな自立復帰援助対策をとり、その費用を支払います。医療面だけではなく、職業相談や転職のための訓練、子供の世話、そして自営業者として自立する際はその融資援助さえします。すなわち、「障害年金を支払うことになる前に、障害を持つ人が自立して生活していけるように援助する」ということを基本理念としています。

障害保険がこれら全ての対策を施しても、障害を持つ人がこれまでのように就業できず、生活が困難になったと判定された時に、障害年金が支払われます。支給額は%で示される障害度によって異なります。障害度が40%未満の場合、年金支払いはありません。障害度が70‐100%の全年金と呼ばれる場合で、2011年現在1160フランから最高2320フランまでの支給があります。(本書P.47~P.53)

2.所得補償保険(兵役、出産・育児期間の所得補償)

所得補償保険は元々兵役に服す者の所得欠損を補償するために成立された保険(EO/APG)です。2005年より、この保険に出産・育児期間の所得補償保険(MSE/Amat)が組み込まれました。保険の対象条件を満たす女性に、子供の誕生から最高で14週間にわたり、出産前の平均給料の80%(ただし、一日最高196フラン)が支払われます。(本書P.54~P.56)

3.年金補助(EL/PC)

年金補助とは、AHV(老齢・遺族基礎年金)やIV(障害基礎年金)を受給しているが、その収入だけでは最低限度の生活をしていくことが難しい人を補助する制度です。年金補助の財源はすべて国と州からのもので、AHVやIVと共に国民の社会保障の基礎権利であり、社会福祉のような施し物ではありません。
「年間を通して生活を援助するもの」 と 「病気や障害のためにかかる一時的な経費」を補助するものと二つあります。その人の収入と支出の差額を埋め、最低限の生活ができるようにする、というのが支給額の基本概念です。例えば、普通の家庭で暮らす夫婦が最低の日常生活をするために必要と認められている年間生活費は2011年で28,575フランとされています。(本書P.57~P.60)

4.家族手当(FZ/AF)

家族手当には、子供手当と就学手当があり、対象となる子供がいる人(親や養育権のある人)に支払われます。州によっては出産手当や養子手当を支給しているところもあります。2009年1月1日より、スイス連邦法概則にて、家族手当ての最低額が定められました。ただし、各州はそれぞれにこの最低額を引き上げることができます。


子供手当(Kinderzulagen)は、生れた月から満16才になるまでの子供に対して、月額最低200フランが支払われます。16才になっても病気や障害のために就業できない場合は、20才になるまで延長されます。就学手当は(Ausbildungszulagen)、子供が16才を過ぎても就学中の場合に卒業するまで(ただし、25才まで)月額250フランが支払われます。 普通に仕事に就いていて、傍らに学校や何かのコースを取っている子供は対象となりません。又、その子供が学校に通いながら働いていて、年間27,840フラン以上の収入がある場合も適応されません。

家族手当の対象となる子供のいる人(親や養育権のある人)が、パートタイムで働いている時も月給580フラン以上(あるいは年収6,960フラン以上)の収入があれば、全額の家族手当を受給する資格があります。異なる仕事先で働いている場合でも、収入を合計して上記の条件が満たされれば、同様に全額の受給権があります。この場合は給料を一番多く支払っている雇用者を通じて支払われます。(本書P.61~P.64)
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第2回 AHV (老齢・遺族基礎年金) の受給額

1.老齢年金

老齢年金は「掛け金を支払った年数 」 と 「平均年収」に基づいて支給額が計算されます。
例えば男性の場合、65才までの間に44年間掛け金を払っていれば(満期)、空白期間なしに掛け金を支払ったことになります。44年間の収入を合計し、その額に再評価指数(物価変動を考慮するための指数)を掛け、掛け金を払った年数44で割り、仕事をして得た平均年収を算出します。この平均年収に養育労働補償(子供を育てた人への補償)あるいは介護労働補償をプラスし、支給額の算定基本となる平均年収が算出されます。この平均年収と掛け年数により支給額が算定されます。
すなわち、掛け金をかけた年数と自分が一生稼いだ額で、AHV年金の受給額が決まるのです。第1回の加入期間の項で述べましたが、スイスでは18才から(学生など、働いていない場合は21才から)掛け金を払う義務があります。20才を大分過ぎてからスイスに来た日本人など、掛け金を掛け始める年が遅くなってしまった人は、その空白期間だけ年数が少なく、受給額も少なくなります。例えば、スイス人と結婚した日本人女性が夫婦ともに年金生活に入る場合、たとえ夫が満期期間かけていたとしても、自分にこの空白期間がある場合、夫の受給額にも影響を与えます。
1人の場合(独身者か夫婦の片方)
月額最低Sfr.1,160から 最高Sfr.2,320まで。

夫婦の場合
2人の合計受給額が月額最高Sfr.3,480まで。

夫婦の場合、一人が受給できる最高額、2,320フランの150%まで(すなわち、2011年では3,480フラン)と指定されています。AHVの第10回改正後、夫婦の年金は個人別、すなわち夫婦別々に計算され、それぞれの口座に振り込まれるようになりました。個別に計算された受給額の合計がSfr.3,480を越える場合、この金額までそれぞれに計算された受給額が均等調整され、減給されるのです。こう書くと夫婦の場合、損なように思えますが、同じ家で同じ家計をしている場合は、二人別々の家に住んでいる場合より経費が少ないと考えられているからです。ですから、たとえば離婚して別々に生活するようになった場合は、この減給は適応されなくなり、元の受給額に戻ります。又、結婚していなくとも、パートナーシップとして登録しているカップル(同性でも可能)はスイスの年金法上で夫婦と同じ扱いを受け、上記のような計算法がとられます。

年金受給を早めることも可能
男女とも希望すれば、上記の年令より繰り上げて(1年あるいは2年、月ごとには不可能)受給を始めることもできます。1年早める毎に6.8%の減額支給となります。

年金受給を遅らせることも可能
最短1年から最長5年まで受給を繰り下げることができます。受給を遅らせる場合高い利息がつきます。

★老齢年金を受給するには、繰り上げる時も、満期年齢で受給する時も、又繰り下げる時も、常に自分から申請しなければなりません。申請書は十分な余裕をみて送付しないと、受給が遅れることになりかねません。受給申請書はインターネットでも入手できます。
2.遺族年金

AHVからは老齢年金だけでなく、加入者が亡くなった場合、遺族に寡婦年金、寡夫年金あるいは遺児年金がおります。又、離婚した人も前夫または前妻が亡くなった場合、18才未満の子供がいる等の条件をみたせば、寡婦、寡夫年金がもらえます。遺児年金の支給は18才の誕生日まで(まだ修学中である場合は最高25才の誕生日まで)です。亡くなった人の平均年収から支給額が計算されます。
2011年度の給付額は以下のようになっています。

寡婦・寡夫年金月額最低928.- 最高1,856.-
遺児年金月額最低464.- 最高 928.-
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