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アンチエイジングについて



第二回 老化のメカニズム


 老化とは、「生」から「死」へのプロセスに伴い生じる生理機能の低下のことをいいます。そのプロセスの進行には遺伝子、水や空気などの住環境、食生活や生活環境、また、生活パターンや個人差も影響していると考えられています。これまでの学説や研究結果によれば、そのいずれにも活性酸素が関わっている可能性があるということが判ってきました。

 活性酸素は、呼吸を通した代謝の副産物として体内に自然に発生します。またストレス、喫煙、激しい運動、大気汚染、紫外線や放射線などの外的要因によっても発生します。活性酸素は体内に侵入した異物や細菌類を駆除するという働きがあり、私たちの体にとって有益かつ必要なものです。しかし体内に必要以上の活性酸素が発生すると、体全体の細胞にダメージを与えるようになります。普通は体内で合成される抗酸化酵素により、余分な活性酸素は無害な物質へと分解されます。また抗酸化物質を含む食品(最近注目されているスーパーフード等)を取ることでも中性化されます。誰にでも加齢とともに、抵抗力の減退、体力や気力の衰え、視力の低下、皺やシミの発生、白髪になる、記憶力の低下などの老化現象が現れます。しかし体内の浄化作用を上回る活性酸素が長期間に亘って発生し続けると、老化のプロセスが早まり、成人病や生活習慣病などが顕著となり、老人病や認知症にかかりやすくなります。

 では老化を止めることは出来るのでしょうか?

 老化は自然の摂理であり、それを止めることはできません。しかし老化のプロセスを遅らせることは可能です。

 例えば、ジョギングなどの多量の活性酸素が発生する激しい運動の代わりに、速足のウォーキングや散歩、ハイキングのような軽い運動、あるいはヨガのようなゆったりとしたポーズやストレッチをすることがお勧めです。これらの運動は自律神経やホルモンのバランスを正常化させ、免疫機能を活発にし、血行やリンパの流れの改善を図り、老化現象にブレーキをかけることができます。その際に太陽光を浴びることは、体内でビタミンDが合成されるうえに幸福ホルモンであるセレトニンが分泌され気分や気持ちが良くなることから、心のケアにも繋がり一石二鳥といえます。ただし、紫外線は肌の老化現象の主な原因となるため、UV-カットの手当をすることも大切です。

 現代社会はストレスに満ち溢れています。職場だけでなく私生活においても、仕事や人間関係のストレスに晒されています。便利なはずのインターネットなどの情報交換技術は即対応しなければならず、それもストレスの原因になります。その結果、昨今「バーンアウト症候群」や「鬱」等のストレスからくる心の病が増えてきています。

 過度のストレスは老化現象を早めます。そういったストレスの解消策として、休暇をとってのんびりしたり、好きなことをして心身をリラックスさせるなど、日常生活からの一時的な解放が挙げられます。その解消法は人さまざまですが、各自ができる範囲で「自分だけの時間や家族との時間」を持ち、体や心を大切にして楽しみながら生活することがストレスを乗り切る方法と言えます。

 「老化」からは誰も逃げることができません。しかし「美しく歳をとる」ことは努力次第とも言えそうです。心身ともに年齢にあった豊かな生活をし、「生きがい・やりがい」を見出して、生き生きとした日常生活を創造することがアンチエイジングに繋がると言えましょう。


次回は老化予防にも効果がありそうなスーパーフードについてまとめます