人気ブログランキング | 話題のタグを見る
第17回 アンチエイジングに役立つ運動(5)


これまで4回にわたってアンチエイジングに役立つ運動を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。一人で気楽にできる運動で、しかも続けてすれば、かなりの効果が期待できるものばかりです。今回は運動の最終回として「踏み台昇降」と、運動全体のまとめについてお知らせします。


10踏み台昇降


この運動は器具を使うので最後にご紹介しますが、簡単ながら優れものなので是非参考にしてさい。踏み台は、ジム等にあるステップボードがなくても、家庭にある普通の踏み台や階段で充分に始められます。天気の悪い日でも、テレビを見たり、音楽を聴いたりしながらも出来るので、運動にわざわざ時間を割きたくない方々にも理想的です。

踏み台を昇る時(前進)と降りる時(後退)は違う筋肉が使われるので、特に下肢の主要な大筋群が鍛えられ、前記5.の『後ろ向き歩行』の効果、又、昇降の際に片足立ちの局面があるため、前記7.の『フラミンゴ』効果も期待できます。一定時間繰り返すことで筋持久力の向上にも繋がります。腕を振る時に肩甲骨周りの筋肉を適度に刺激し、肩こりを防止、解消します。

踏み台昇降の方法  

  1. 背筋を伸ばして、ステップボード、踏み台などの段差の前に立つ
  2. 右足左足の順序で一段だけ登る(左足から始めても可)
  3. 右足左足の順序でゆっくり降りる
  4. 腕をしっかりと振りながら10分間続ける
  5. 1分間のインターバル(休憩)⇒ ここまでで1セット
  6. 残り2セットを行う (計3セット)

上記のように単純な順序でする他にも、右左右左の直後に左右左右と順序を替えて、それを交互に繰り返す方法もあります。こちらの方が集中力を要し、ボケ防止にも一役買います。有酸素運動ですので、20分~30分続けてトレーニングをすると効果を感じやすくなります。



踏み台昇降をする際の注意とコツ


  • 滑らないよう、充分注意する
  • 脚をしっかりと上げ、つまずいたり踏み外さないように(幅広の踏み台を利用!)昇降する
  • 膝から上げることを意識する
  • 膝よりも低い位置の段差を利用する(初めは低い台から試してみる)
  • リズミカルに行う
  • 余裕があれば、1セットの時間を少しずつ伸ばす

普通の階段は1820㎝の高さですから、この高さでいつまでも難なく昇降できる様に練習を続ければ、高齢になってもエレベーターの無い駅や家屋、戸外の階段など、どこへでも自分の足で移動出来るのです。

故福岡大学名誉教授の田中宏暁氏(ジョギングブームの火付け役の一人)は、「踏み台昇降運動は老若男女あらゆる方にお勧めですが、膝や腰の悪い方(手すりにつかまって痛いところをカバーすればできる)や、太っている方には是非始めて頂きたい」、と常々仰っていました。10cm位の高さの踏み台なら中程度の要介護者にも出来るそうで、回復に応じて台を高くしていく療法もあるということです。



アンチエイジングに役立つ運動≫のまとめ



運動の種類は下記の4つに分けられます。

1.有酸素運動(脂肪を燃焼する、コンディションを保つ)ウォーキング、踏み台昇降など 

2.レジスタンス運動(筋肉トレーニング)スクワット、ハイハイ運動、腕立て伏せなど

3.ストレッチ運動(筋繊維の緩和)ラジオ体操、かかと落し、乙女エクササイズなど

4.バランス運動(体の姿勢修正を行う反射神経能力)ダイナミック・フラミンゴ、直線歩きなど

  • これまで紹介してきたものやそれ以外のものでも、それぞれをバランスよく運動し、継続する
  • 運動の種類は膨大なので、インターネットなどで検索して、自分に合うものを探すのも一案(ひとつの運動でも上記1.~4.の効果が同時複数期待できるものもある)
  • ストレッチ運動は、特に他の運動の前後にすれば理想的(筋肉をほぐし、血流を促す、怪我予防、リラックス効果、疲れにくい疲労回復の早い身体をつくる)
  • バランス運動は忘れがちなので、意識して行うか、習慣化する(関節にかかる負担が減り、制御能力が向上)
  •  楽をしようと思わない⇒ 階段を使う、1km範囲は歩く、何かをするとき(靴、靴下を履く、バスや電車を待っている時など)すぐ座らない。これらを実行するのみ(特に運動はしない人)でも、バランスやコンディションを、ある程度保つことができる
  • 要は意識して小まめに動くこと、ちょっとした空き時間を利用して体の部分を常に動かすことで、怠慢にならない


***************


次回は「アンチエイジングとダイエット」について考えてみたいと思います。




第16回 アンチエイジングに役立つ運動(4)


これまでいくつかの運動をご紹介してきましたが、毎日無理なく続けられる自分に合ったものを見つけられたでしょうか?続かない、面倒、時間もない、という方々に今回は、最後の手段!?をご披露します。



7ダイナミックフラミンゴ


名前が暗示するようにフラミンゴのように片足で立つ運動で、続けることによって骨密度が上がることが分ってきています。左、右と1分ずつ立つと、特に脚の付け根の骨には50分くらいのウォーキングと同じ効果があると言われています。軽いレジスタンス運動ですので、筋肉も鍛えられます。見た目はただ立っているだけのようですから、電車やバスを待っている時など(かかとの低い靴を履いている場合)、公共の場所でもいつでもでき、また寸暇でできるので毎日続けることも難しくないでしょう。1日3回、朝、昼、晩と規則的にできれば理想ですが、もっと頻繁にしても問題はありません。アンチエイジングに取り組んでいらっしゃる慶応義塾大学医学部教授の坪田一男氏は、毎日いつでもどこでも、立っている時は必ず片足だけで立っているのが癖になってしまったそうです。


ダイナミックフラミンゴの方法

1. 背筋を伸ばしてまっすぐに立つ

2. 普通に目を開けたまま片足で立って1分 

3. もう片方で立って1分。


これだけです。ふらふらする人は、初めは椅子や壁につかまってもかまいません。だんだんしっかりと片足で立てるようになります。これだけでも高齢者に多い転倒を予防するのに役立ちますが、慣れてくるとバランスを必要とする動作(立ったまま靴や靴下を履いたり、片足で床のものを拾う等)が自然にできるようになります。更に、上げ足を高くしていく、3~5分ずつ立てるように練習するなど、バリエーションは豊かです。

片足で全身の体重を支え、尚且つぐらつかずにまっすぐの姿勢をキープするためには、下半身だけでなく胴体部分の筋肉も必要ですので、体幹トレーニングにもなります。



8.ゴキブリ体操 


この体操はその名のように、ゴキブリがひっくり返って手足を動かしているようなイメージで行います。手足をブラブラさせることで全身の筋肉の緊張が解け、血液やリンパ液などの体液が一気に流れていくため、体の冷えや、血圧疾患、むくみなど、体液の滞りによる症状が改善されます。


ゴキブリ体操の方法

   1.仰向けに横になる

   2.両手足を天井に向けて伸ばす 

   3.手足をブラブラ振る

大きく揺らすよりも、微振動を与えた方が筋肉をリラックスさせる

   4.30秒~1分ほど続け、元の体勢に戻り全身の力を抜く
     これが1セットで、できたら1回に2~3セットを繰り返す


朝の目覚め時にこれをすると血流を促すので、眠っていた体が自然に活動バージョンに向かいます。また、リンパ液の流れを正常に戻し全身の代謝を高めるので、冷えを感じたときや体がだるくなった時にも効きます。

この姿勢では、『エア自転車漕ぎ』や、『足パカ』運動(インターネット参照)などを合わせても良いでしょう。足筋、腹筋が鍛えられます。



9.乙女エクササイズ


ポーズがかわいらしいのでこの名前が付きましたが、もちろん『大の男』がやってもかまいません。骨盤のまわりの筋肉をほぐすので体液の流れが良くなり、体内の老廃物を効率よく排出させ、脚の冷えやむくみが改善します。更に、脚痩せやヒップアップにも効果的です。


乙女エクササイズの方法

  1. マットにうつ伏せになり、両肘を立てて頬づえをつく (辛いと感じる人は顔を伏せてもよい)
  2. 膝を曲げて、かかとでお尻をたたくように左右交互にトントンと、足を振る
  3. これを30回行うのが1セット。できれば2~3セット繰り返す


1度に100回行っても、本を読みながら、テレビを見ながらでもさしつかえありません。気楽な気分で継続してください。初めはかかとがお尻につかなくても、繰り返し行っていると徐々にできるようになります。



次回は『アンチエイジングに役立つ運動』の最終回で、『特別推薦』としての運動を1つと、これまでの簡単なまとめを予定しています。




第15回 アンチエイジングに役立つ運動(3)

今回ご紹介する運動もこれまでと同じく、特別な指導が無くても一人で時間がある時に簡単にでき、アンチエイジング効果を期待できるものばかりです。ぜひ実際にお試しください。


4.かかと落とし運動


NHKの「ためしてガッテン」で放映されて評判を呼んだ、かかとを上げ下げするだけの超簡単な健康体操です。かかとに刺激が加わると、その振動が全身の骨に伝わり、骨の新陳代謝が上がり、骨を作る細胞が活性化され骨密度が上がることが分かっています。また実際にかかと落とし運動を一日30回程度3か月間続けた人に現れた変化には、血糖値の低下、動脈硬化・糖尿病・認知症の改善、白髪の減少などが挙げられています。この運動を行うことで、骨ホルモンである『オステオカルシン』という物質が放出され、骨から血液を通して、私たちの全身の臓器に若返り物質を届けてくれることで知られています。


かかと落とし運動の方法

  1. 真っ直ぐ立ち背筋を伸ばし、足を肩幅ほど開く
  2. 両足のかかとをできるだけ上げて、つま先立ちになる
  3. 自分の体重を両足のかかとにかけるようにストンと下ろす


一気に30回かかと落とし運動を行うと体がポカポカ熱くなります。もし30回続けられない人は、110回を三度に分けて行ってもよいでしょう。歯磨きをしながらでも行えますので、ぜひ今日から始めてみませんか!?


5.後ろ向き歩行


普段の日常生活の動作だけでは、筋肉の7割が眠った状態であると言われています。自分でも気付かないうちに、使う筋肉・使わない筋肉の間で身体の筋肉バランスが崩れ、歪みが生じている可能性があります。この後ろ向き歩行を行うことで普段は使わない筋肉が刺激され、主に下半身の脚や深層の筋肉群(インナーマッスル)が自然に鍛えられ、身体の筋肉の前後左右全体のバランスが正されます。

後ろ歩きは前歩きよりもずっと運動量が大きく、筋肉の刺激と燃焼効率がよいので、10分で普通のウォーキングの20分程に相当します。すぐに体が温まり、それだけ血行が良くなり、同時に足腰が鍛えられるために腰痛などには効果的な運動です。
 


後ろ向き歩行の方法

1. 背筋をしゃんと伸ばす

2. 膝を高く上げることを意識する

3. 脚を大きく動かし、太ももの後ろの筋肉を一旦ぐっと伸ばすような感覚で行う


見えない方向に動くために、転倒に注意しながら行ってください。最初は家の中で、数歩から始めるのがお勧めです。また、場所の選択も大切です。車や歩行者の多い場所は避け、平坦ででこぼこしていない真っ直ぐな道を選んでください。 学校の運動場、公園の遊歩道、(それほど自転車が走ってないときの)サイクリング道路などは、格好の後ろ向き歩行の場といえます。


6.ハイハイ運動


ハイハイ運動を簡単に説明しますと、歩く前の赤ちゃんがする「ハイハイ」の動きをまねた生理運動です。例えば腰痛のため立って普通に歩けなくなったような状態を、今一度行動様式を一次元手前に戻し、ハイハイ運動をする事で再び直立歩行に備えるための準備を構築する、つまり身体を修繕するための運動になります。それと共に、二本足で立つ姿勢が長時間になると体の筋肉バランスが崩されて、使う筋肉と使わない筋肉が二分化します。ハイハイ運動はそのバランスを本来の形に戻してくれるため、運動選手やダンサーなど、積極的にこの運動を取り入れる人が増えています。世界陸上の選手である室伏広治氏がこの体操をトレーニングとして取り入れたことで、世間一般でもジムのプログラムとして組まれるようになり広まりました。実際に動いてみるとわかりますが、想像以上に全身を使った運動でかなりカロリーを消費します。

ハイハイ運動をするときの注意点は、背筋を伸ばすことと、膝を床から離すことです。赤ちゃんの「ハイハイ」よりもスパイダーマンをイメージしてください。もし背中が曲がっているとダイエット効果は薄れてしまいます。顔は前を向き膝がつかないように高這いする感じです。大人がこの動きをするとかなりキツイです。運動不足の人がやると翌日筋肉痛になるかもしれませんので、初めは短時間にした方が良いでしょう。


***************

次回も引き続き自分一人で簡単にできるアンチエイジングのための運動をご紹介します。



14回 アンチエイジングに役立つ運動(2)



前回はアンチエイジングに役立つ運動としてウォーキングをお勧めいたしました。今回は手軽にできるラジオ体操とスクワットをご紹介します。



2.ラジオ体操


日本で育った方ならばどなたでも、あのピアノ伴奏が聞こえてくると自然に体が動くのではないでしょうか?昭和3年に生まれたラジオ体操は、現在は第一から第三まであり、ユーチューブやネット、テレビで映像が簡単に入手できます。 一人で場所も選ばずに実施できる手軽な運動と言えます。さらに最近は立位(本来の方法)と座位(座ったままでも出来る方法)の2編の映像がありますので、体の不自由さを抱えた人でも無理なく体操ができるように工夫されています。



ラジオ体操(立位)のメリットは全身を使うことです。一回ラジオ体操をすれば、上肢、下肢、ひねりや前・後屈、屈伸など全身の各部分が無駄なく使われます。ですからウォーミングアップとしても最適ですし、血液循環を促進する起床後の軽い運動としても大変に効果的です。所要時間もそれぞれ5分ほどですので、アンチエイジングの一つの方法として毎日の生活に気軽に取り入れてみてはいかがでしょう。



3.スクワット


筋トレで人気の「スクワット」。痩せる、代謝が上がるといった効果があり、運動が苦手な初心者にもおすすめできる簡単な運動です。道具もお金もいらず、自宅の部屋や会社でも仕事の合間などに手軽に行える自主トレーニングですから、老若男女問わず続けている人も多いのではないでしょうか。



1分でできる「スロースクワット」のやり方


() 足を腰幅ほどに開き、イラストのように手を耳の後ろに置いた状態で、やや腰を落として立ちます。
(
) 6秒カウントで、太ももの部分が床と水平になるまでゆっくりとお尻を下げていきます。この時ひざがつま先より前に出ないように、又かかとが浮かないように注意してください。
(
) その姿勢で2秒間キープ。そして6秒カウントで()の状態に戻します。これを何度か繰り返します。



スクワットのやり方は種類も多岐にわたり、ユーチューブなどに詳しく説明された動画がありますので、ぜひ参考にしてください。

アンチエイジング_d0212541_22240434.jpg


スクワットの注意点とコツ


〇 ゆっくりと行うことがコツです。


〇 動作中は呼吸を止めず、ゆっくりとした普通の呼吸状態で行います。


〇 初めから回数を多くしたり、無理はしないこと。


〇 家事の途中で1回スクワットをしてみる、歯磨きしながらしてみる、パソコン仕事の合間にしてみるなど、気分転換に軽く始めるところからやってみてください。



その効果


スクワットを続けることによって、筋肉合成を助長し、脂肪蓄積を抑える成長ホルモンも多く分泌されると言われており、加齢によって低下していく成長ホルモンの分泌を促進するにはぴったりのトレーニングです。スクワットは主に下半身を効果的に鍛える運動で、効率よく筋力アップが狙えます。筋力が増えると基礎代謝も上がるため、食べても太りにくくなる、日常の消費カロリーが増えるなど、ダイエットにもうれしい効果が期待できます。 



次回は引き続き手軽に誰でもできる「アンチエイジングに役立つ運動(3)」をご案内する予定です。













13回 アンチエイジングに役立つ運動(1)



アンチエイジングには適度な運動が大切


人間の肉体のピークは二十歳前後といわれ、成熟期を境に徐々に体力は落ちていきます。これを止めることはできませんが、その速度を抑えることは可能です。アンチエイジングと聞くと、美容に直結したものと考えられがちですが、それだけではありません。階段の上り下りがきつく感じる、転倒して骨折する、歩き方が「べたべた、もたもた」してきたなど、加齢に伴う肉体の衰えに対し事前に予防することもアンチエイジングと言えます。適度な運動を継続して行うと、成長ホルモン(幸せホルモンとも表現される)と呼ばれるセロトニンの分泌を促し、血行をよくするなどの効果が認められています。また、体脂肪を分解するアドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンも分泌されます。



あなたの肉体年齢は?


現在、筋力がどのぐらいあるのか、自分で試してみましょう。キャスターなどの付いていない動かないイスに浅く腰掛け、両腕を胸の前で組みます。そして「立つ・座る」を10セット繰り返します。そのタイムによって筋力の年齢評価ができます。腕を組むのは腕の反動を使わずに動作するためです。そして立った時に膝や腰を延ばしてまっすぐな姿勢を保つことと、こぶし一つ分ぐらいの幅で足を開くことが大切です。タイムはきちんとタイマーで計りましょう。


年齢

男性

女性

2039

79

89

4049

810

810

5059

812

812

6069

913

916

70歳~

1017

1121


 (健康づくりのための運動指針より転載)


いかがでしたか?もし上記のタイムよりも大幅に遅い場合、筋力が低下気味と考えられます。筋肉量は何歳からでも運動によって増やせると言われていますので、自分に合った軽い運動を続けて、筋力を増やすことが大切です。



今回から数回に分けてアンチエイジングに役立つ運動をご紹介します。これなら自分でもできそうというものを探して実践することが、エイジングケアの第一歩となります。



1.ウォーキング


あらゆる運動の中でも一番取り組みやすいのがウォーキングです。ウォーキングは関節や筋肉、呼吸器への負担が少なく、継続しやすいのがメリットです。130分程度続ければ効率的に脂肪を燃焼させることができます。なぜ130分なのか、それには体脂肪燃焼のメカニズムが関係しています。人間は筋肉を動かす燃料として最初に糖分を用い、その後肝臓に蓄えられているATP(アデノシン三リン酸)が供給されます。これらを使い切るのが約20分。脂肪の燃焼はそこから始まるためです。ウォーキングは継続することが大切で、高血圧や心筋梗塞といった血圧や心臓の病気の予防にもつながります。一日たった30分程度のウォーキングでも毎日続ければ、筋肉への刺激が保たれ歩行機能も維持されます。脳内に快適なシグナルが出るようになり、歩くことそのものが楽しくなってゆくことでしょう。それが日々のストレス対策にもなります。聖路加看護大学名誉学長・故日野原重明先生の著書にも「くよくよしたら、まずは歩け」とあります。長く豊かな経験に基づく素晴らしいアドバイスです。



ウォーキングを始める際の注意点


様々なメリットのあるウォーキングですが、今までほとんど運動をしていなかった人が最初から「11万歩を目指す」というのは無謀です。筋力が低下気味の場合、急にウォーキングを始めると膝や足首に故障を起こしてしまうこともあります。まず自分が普段どのくらい歩いているか、一日の歩数を万歩計などでチェックしましょう。その上で、毎日の歩数を徐々に増やしていきます。最終的に1日八千歩以上を歩き続けられるようになったら、そのレベルを維持するように心がけるとよいでしょう。



ノルディックウォーキング


2本の杖を使ってウォーキングをする人々をあちこちで見かけます。これはノルディックウォーキングと呼ばれ、クロスカントリースキーの選手が夏の間の体力維持・強化トレーニングとして行っていた「スキーウォーク」から始まりました。両手に持つポール(スティック)が歩行のバランスを維持し、転倒を防ぎます。身体にある90%の筋肉が使われ、しかも膝関節や脊柱への負担が通常のウォーキングに比べて軽いために、シニアスポーツとしても人気上昇中です。



次回は引き続きアンチエイジングに効果のあるその他の運動を紹介します。